濃淳な旨味に潜む奥ゆかしい上品さ

バナナのような果実香に、サワークリームを思わせる酸い香りが混じります。
口に含むと穏やかな甘みと共に濃醇なお米の旨味が広がります。後半からは骨格のある酸味が寄り添い、絶妙に調和していきます。
口当たりはまろやかでとろりとした舌触り。余韻は長く、ラストはアルコール感と共にするりと抜けていく印象です。

温度帯は冷酒〜お燗まで幅広くお楽しみいただけると思います。個人的にはぬる燗や熱燗でまったりゆるゆる飲みたい一本です。
カルパッチョなど洋風の食事から、濃い味付けの料理まで幅広く合わせやすい一本です。

仕様

畑酒造について

 「喜量能（きりょうよし）」と「大治郎」を醸す畑酒造は滋賀県東近江に位置します。喜量能は畑酒造代々の伝統を守った造り、4代目蔵元の名を冠した「大治郎」は現蔵元の感性が反映された日本酒です。

畑酒造とSAKE Streetの接点が初めて生まれたのは、「大治郎」の輸出をサポートさせていただいたときでした。大治郎の旨味主体の食事を引き立てる酒質が元々好みでしたが、初めて一緒に仕事をさせていただく中で誠実な人柄にふれ、「畑さんと仕事がしたい」と思い取引をお願いした次第です。