2000年から休造していた大倉本家が造りを再開したのは、現蔵元杜氏の大倉隆彦さんが蔵に戻って数年経った2003年のこと。
このお酒は2003年醸造。そう、隆彦さんが、休造前から造りを担ってきた丹羽杜氏と一緒に、はじめて造ったお酒なのです。
1896年の創業以来、山廃を中心とした酒造りをしてきた大倉本家。その復活酒を、17年の時を経て味わう。なんだかドラマチックではありませんか?
丹羽杜氏伝統の山廃仕込みで造られた本醸造は、熟成にもしっかりと耐え、年を経るほど奥深さを増す酒質でした。
今の大倉本家が持つ、明るくジューシーな味わいとは異なりますが、落ち着いたコクと濃醇でもバランスの取れた味わいには確かな技術を感じます。
常温から燗酒で、からすみなどの珍味のほか、ナッツやハード系のチーズなどと合わせていただくのも良いでしょう。
特定名称 | 本醸造 |
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アルコール度数 | 19.0度以上20.0度未満 |
日本酒度 | +2前後 |
酸度 | 2.3前後 |
アミノ酸度 | 1.6前後 |
使用米・精米歩合 | オオセト 精米歩合70% |
酵母 | - |
酒母 | 山廃 |
奈良県香芝市にある大倉本家は1896(明治29)年の創業以来、大部分の酒を山廃で造り続けています。最盛期は6,000石と地域を代表する製造規模だったものの、2000年秋からは休造が続いていました。しかし4代目の現蔵元・大倉隆彦さんが2003年に造りを再開。従来の銘柄「金鼓」に加え、限定流通銘柄「大倉」を立ち上げました。「サンライズのような、明るい酸のあるお酒」を目指し個性溢れる酒を発信しています。