愛媛県内ではほとんど出回っていないため、日本酒好きでも知らない人が多い銘柄「山丹正宗」。
しかし数々の受賞歴を誇り、さまざまなタイプの日本酒をリリースしていますが、どれを飲んでも美味しい銘柄です。
そんな山丹正宗のひやおろしですが、このお酒からも確かな技術力を感じます。
嫌味のない、しかしほどよく熟成を感じる香り。米の香りもふんわりと感じられます。
味わいも透明感を感じつつも、後からじわりと旨味が広がり、ひと夏を越えた熟成の成果を感じます。
飲み込んだのち、ほどよく優しい余韻を残しつつゆっくりと切れていきます。
ひやおろしとして、酒質の設計もそれを忠実に再現する製造技術も見事だと感じます。
銀杏やきのこ料理など、秋の味覚と一緒に飲みたいお酒です。栗ご飯などでも良いですね。
温度も冷酒から燗酒まで万能です。温めすぎにだけ気を付けてください。50度近辺ぐらいまでに抑えておくのが良いでしょう。
特定名称 | 純米 |
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アルコール度数 | 16% |
日本酒度 | +4 |
酸度 | 1.6 |
アミノ酸度 | − |
使用米・精米歩合 | 愛媛県産米 精米歩合60% |
酵母 | − |
酒母 | 速醸 |
八木酒造部がある愛媛県今治市はタオルで有名な街ですが、実はタオルと日本酒には共通点があります。それは良質な水を必要とすること。
石鎚山系の清冽な伏流水で醸される「山丹正宗」は、地元中心に流通し、原料米も地元産にこだわり、地元の杜氏集団「越智杜氏」最後の一人とされる村上浩由さんが醸す、正真正銘の「地酒」です。
数々の受賞歴を誇る品質の高さと、8代目蔵元・八木紳樹さんの努力もあり、海外での評判も高まってきています。