コンビニで気軽に買えるものと日本酒を合わせて、その感想をお届けする。とってもゆる〜い企画「ゆるペアリング実験」の第2回です。
第1回の記事「マッサマンカレー編」はこちらからご覧いただけます。
合わせる食べ物は、毎回ちょっと意外なものを用意する本企画。今回はファミマの大人気商品『ファミチキ』をたまごサンドに挟んだ「ファミチキたまごサンド」に日本酒を合わせます!
数年前からTwitterで話題になっていた一品(下記参照)で気になっていたのですが、まさか日本酒と合わせることになるとは。
「ファミマのたまごサンドにファミチキはさんでみな」
— 北村真平(ABCアナウンサー) (@kitamura_sp) June 5, 2017
知り合いの料理人から教えてもらった。
ひとつ屋根の下にいながらすれ違っていた親子が、口の中で優しく抱擁しあっている。 pic.twitter.com/BCIK4SIVLh
これは前の会社の人に教えてもらったんやけど、ファミチキ+たまごサンドを組み合わせると贅沢肉厚サンドが完成する
— 赤穂神惟@演劇集団よろずや (@come2_ka) March 28, 2019
卵のクリーミーさとファミチキのジャンク感が最高にマッチするので、ぜひみんなやってほしい pic.twitter.com/fYM7t4FulS
たまごサンドにファミチキぶっ込むのヽ(゚∀゚)ノウマー♡ pic.twitter.com/5a1LbcBMew
— shade@餌付けがしたい (@shade_19830224) March 31, 2020
「日本酒は何にでも合う!」を信条に掲げる私でも、少しひるんでしまう組み合わせです。さっそく合体させてみました。
ボリュームがすごくて、ずっしり重いです。ファミチキたまごサンド自体が美味しそうなのは間違いないですが、果たして日本酒との相性はどうなのか……。
期待と不安をいだきつつ、合わせるお酒を選んでいきます!
「好みや特徴から探す」で日本酒タイプを選ぶ!
今回もSAKE Street公式サイトの「好みや特徴から探す」を活用しました。飲みたい日本酒のタイプから、おすすめのお酒を提案するサービスです。12種類のタイプから料理に合いそうな4種類にしぼり込み、それぞれのタイプから1本ずつ選んで合わせます。
今回選んだのは以下の4タイプです。
<それぞれのタイプを選んだ理由>
①ふっくら&旨味:パンの甘みやふっくら感に合わせるイメージ
②ナチュラル&酸味:揚げ物にレモンをしぼる感覚で、酸が合いそう
③まったり&熟成:味の方向性が似ている気がする
④すっきり&キレ味:まったり濃い味わいになりそうなので、逆の味わいが合いそう
上記の4種類のタイプから、1本ずつ選んだお酒がこちらの4本です。
なかなかバラエティー豊かな面々が揃いました。色もまったく違いますね。どんな展開が待ち受けているのか楽しみです!
ふっくら&旨味タイプ『不老泉 山廃 純米酒 旨燗』
「旨燗」と名づけられているように、50〜55度あたりのお燗で飲むのがおすすめのお酒だそうです。今回は手軽にいく企画なので、そのままいただきます。
鼻を近づけると、酸っぱいような少しツンとする香りがしました。でも飲むとイメージが変わります。コクがあって旨味たっぷり、お米っぽい甘みを感じました。最後に少し酸味もやってきたような気もします。
「お米っぽいお酒とパンってどうなんだろう」と思いつつファミチキたまごサンドに合わせてみると、チキン南蛮のような味になりました!想像していなかった美味しさです。酸味がピクルス的な役割をしているのでしょうか。初戦から優勝候補が登場しました。
相性度:★★★★★
※お酒の評価ではなく、料理との相性度(筆者の超主観)です!
ナチュラル&酸味タイプ『大倉 Limone Mature 無濾過生原酒』
私的には、こちらが大本命です。だって揚げ物にはレモンですよね。きっと合うはず!まずはお酒だけでいただきます。
香りには思っていたほど酸を感じません。甘いヨーグルトのような香りがします。味わいも…思っていたより格段に甘いです。レモンっぽい爽やかな苦味・酸味と、フルーツっぽい甘さのバランスがよくて美味しい。
でもレモンのラベルからイメージしていたほどの酸っぱさはありません。「目論見がはずれてしまったかも」と思いながらファミチキたまごサンドと合わせてみると、ちゃんと爽やかな風味がプラスされていました!
「スイカに塩」と同じ原理なのか、ファミチキサンド側の甘さが増したように感じます。
相性度:★★★☆☆
※お酒の評価ではなく(以下略)
まったり&熟成タイプ『華鳩 貴醸酒 8年熟成』
色からして超濃厚な味わいを想像していましたが、意外にも飲みやすいお酒でした。ややとろみはあるんですが、さらりと染み込むような感じ。ちょっと甘さ控えめな焦がしカラメルのような味わいの余韻が、じわじわとゆっくり広がっていきます。バニラアイスやパンケーキにシロップとしてかけても美味しいだろうなと思いました。
最初にお酒を飲んでからファミチキたまごサンドを食べると、すごく甘みが増します。なんだかお菓子っぽい味わいです。でも食べてから飲むと、これまでの組み合わせの中で一番あっさり食べられます。
お酒単体で飲むとカラメルっぽいと感じていましたが、合わせると醤油っぽい風味になるのかもしれません。ほんのり和風テイストを感じました。
相性度:★★★☆☆
※お酒の評価ではなく(以下略)
すっきり&キレ味タイプ『流輝 純米 舟搾り DRY 一回火入』
ほんのり果物っぽい、優しい香りがします。飲み口はふわっと軽くて、おだやかな味わいです。後味に少しヨーグルトのような、酸のある甘さと旨味を感じました。ほのかな苦味もあるんですが、スッと抜けていくので嫌な感じはせず、むしろアクセントになっています。
ファミチキたまごサンドに合わせると、キレが増して「お酒っぽさ」を強く感じました。それが良い方向に作用して、すっきりした味わいのペアリングです。レモン的な要素を期待するなら、これが一番合っている気がします。
さっぱりいただけるのに上品なまろやかさも出て、高級料理のような味わいになりました。
相性度:★★★★☆
※お酒の評価ではなく(以下略)
まとめ:やっぱり日本酒は何にでも合う!今回の一番は『不老泉 山廃 純米酒 旨燗』
どうなることかと思った今回のペアリング実験でしたが、結果的にはどのお酒とも美味しくいただけました!さすが日本酒。何にでも合いますね。
それぞれ相性は良かったのですが、最初に合わせた『不老泉 山廃 純米酒 旨燗』の優勝感は最後まで変わりませんでした。もうこれは本当に好みの問題で、その日の気分でも結果が変わるかもしれません。
ファミチキたまごサンドのペアリング実験に興味をお持ちいただけましたら、ぜひお試しください!試してみた感想もお寄せいただけると嬉しいです。