日本酒ベンチャーを始めた理由

当サイトを運営する酒ストリート株式会社は、2018年4月に設立した日本酒ベンチャー企業です。設立から紆余曲折あり(後述します)、2019年11月に東京・浅草橋に角打ちスペースのある酒屋SAKE Streetを、2020年3月にオンラインストアをオープンいたしました。

現在は、東京・浅草橋の酒屋やオンラインストアを通じた「小売事業」、海外への「輸出事業」、日本酒のプロでも楽しめるような深掘りしたコンテンツを提供する「メディア事業」の3本柱で運営しています。

なぜ日本酒業界で起業をしようと思ったのか。日本酒業界に何をもたらしたいのか。自分がいつでも初心に帰れるようにする意味も込めて記しておきたいと思います。

日本酒ベンチャーを立ち上げるまで

SAKE Street 店舗の内観写真

私は日本酒とは全く関係のない金融業界出身で、会社を立ち上げるまでは一人の日本酒愛好家でした。素人ながら消費者として感じていたことは、美味しい日本酒は日本全国にたくさんあるのにも関わらずあまり流通していないということでした。言い換えると、全国に数ある酒蔵さんの多くは過小評価されているのではということです。

海外に目を向けるとその傾向は当然ながら顕著。価格なども日本と比べて高価ですし、日本酒輸出の上位国は大体訪れましたが、地酒はもちろん日本酒そのものが楽しまれる光景に出くわすことは稀です。

ロンドンに赴任していた際、日本から来る知人に頼んで地酒を大量に持ち込んで、現地の人向けに日本酒イベントを開いたことが何度かあります。日本国内でも日本酒ファンでないと知らないような地酒ばかりを持ち込み、現地の人に飲んでもらったところ、どの回もとても好評だったのです。そのお酒や酒蔵の情報を合わせて知ってもらうと、よりそのお酒のことを好きになっていただけるということも感じました。今思うとこの成功体験が、日本酒をテーマに起業することに大きく寄与したのかもしれません。

日本酒との接点を増やし、適切な情報提供をすることができれば、非常に大きな可能性を秘めた業界だなと感じました。一方で、日本酒業界の市場や業界構造について調べると、少なくとも短期的にはベンチャーとしてつらい時期を過ごさなければならないということも想像に難くありませんでした。現在進行形でも中々辛いですw

短期的な利益を考えれば、金融機関で働き続けるか違う分野で起業していたでしょう。しかし今後10年以上のスパンで考えると、例え金銭的に厳しい時期を過ごしたとしても、個人的な興味を加味しつつも日本酒業界以上にエキサイティングと思える業界はないとも思えたのです。そのような考えから、2017年の夏頃から金融機関で働いたあと、夜に市場調査やコードを家で書きつづけるという生活を経て、2018年4月に起業しました。

当初は日本酒アプリに取り組んでいましたが撤退(これは後日話したい)、その後日本酒メディアの立ち上げと、東京・浅草橋で酒販店を開業し、今に至っています。

酒ストが初期に開発していたアプリの画面

酒ストリートを通じてやりたいこと

国内外の日本酒の潜在顧客にアプローチし、ファンになってもらう仕掛けを作っていくことです。これは私の思い込みでないことを信じていますが、日本酒の市場規模は日本酒のクオリティを鑑みると小さすぎる。数兆円あってもおかしくないレベルだと思っています。言い換えると、潜在的日本酒ファンはかなり多いのではないかということです。

しかしそれよりも遥かに小さい数字に留まっているのは、構造的・慣習的に改善すべき何かがあるのか、もしくは僕の市場に関する考察が間違っているのでしょう。

僕は既存の酒蔵の商品の多くは、すでに素晴らしいという考えです。その良さを伝えて新しいファン層を開拓していくには、酒蔵、飲食店を始め、日本酒の可能性を広げてくれるあらゆる方々と協業していくことが必要で、これが何より楽しみなことでもあります。

失敗することもあると思いますが、致命傷は回避しつつ、新しいチャレンジを次々打って末永く業界に貢献できればと思っています。