日本酒の四合瓶がらくらく入る一人暮らし用冷蔵庫を選ぶ

購入した冷蔵庫と筆者榎本

はじめまして、SAKE Streetのメディアでインターンをしている榎本と申します。

普段は大学院で酒づくりと地域づくりの研究をしたり、日本酒の同人誌を書いてコミケに出展したりしています。

早速ですが、この記事をご覧になっている日本酒ファンのみなさん、

「冷蔵庫に、四合瓶が入らない」

こう悩んだこと、一度はありませんか。

全長約30cmというなんとも微妙な大きさ、私のような一人暮らしの学生が購入するような冷蔵庫のサイズでは、なかなか縦置きすることはかないません。

しかも上の方は細くて、下の方は太いという微妙な形状。

テトリスのように組み合わせつつ押し込んで「行ける……行けるぞ!」と希望の光が見えたかと思えばドアが閉まらない、嗚呼なやましい。

筆者自前の冷蔵庫内部

筆者自前の冷蔵庫、小さめの四合瓶しか入らない正面部

そこで、日本酒マニアの大先輩であり、SAKE Streetメディアの編集長であり、我が上司である二戸さんに相談してみたところ、

「専用冷蔵庫買えばいいんじゃない?」

と、ありがたいアドバイスが。

SAKE Streetメディア編集長の二戸さん

メディア編集長の二戸さん

もちろん、日本酒ファン御用達の冷蔵庫(レマコム、ホシザキ、さくら製作所など)があるのは知っていますが、学生風情にはハードルが高いもの。部屋のスペース的にも厳しいし……。

できれば「日常的に食品も冷やせるけど、日本酒も入る」というなんでも屋、なおかつお財布にも優しい冷蔵庫が欲しいんです!

そこで今回は「四合瓶がらくらく入る一人暮らし用冷蔵庫」探求レポートをお送りします。

シンキングタイム

①置き場所を考える

今回の置き場所は、私が所属する研究室。広さはだいたい6〜8畳ぐらいです。

というのも、大学院に進学し、研究室で過ごす時間が増えた今日このごろ。ところが、湯沸かしポットや電子レンジ、水道はあるのに、冷蔵庫がないんです!!

苦悶の表情を浮かべる筆者

飲み物を冷やせないのは痛い

そこでこの夏、「こんな猛暑で冷えた飲み物が飲めないと死人が出る」という口実で研究室仲間にカンパを呼び掛けました。

冷蔵庫を選ぶのは当然、言い出しっぺの私。どうせなら大好きな日本酒も冷やしちゃおうという魂胆です。

両手で酒瓶を掲げる筆者

言い出しっぺの法則を逆手に取ろう

しかし、研究室に置くということは、みんなの弁当やジュース、お菓子なども冷やさなければならないということ。これらとの共存が必須ということは、日本酒専用冷蔵庫ではなく一般的な冷蔵庫を選ばなければなりません。間取り的に、いわゆる一人暮らし用サイズが適切でしょう。

②予算を考える

ゼミの仲間たちに「カンパは1人3000円ぐらいです!」と啖呵を切ってしまったので、とりあえず予算は30000円とします。

スペックのいいものを選ぶとなると中古も視野に入れたほうがいいかもしれません。

③サイズを考える

では改めて、四合瓶の一般的なサイズを確認しましょう。

四合瓶のサイズを計測する筆者

底の直径が7.5cmで、高さが29.2cm

ではこの条件を踏まえつつ、情報収集開始です。

リサーチ 

①ネットで調べてみる

家電レビュー系のサイトを調べてみましたが、機能と値段についての記載が多い印象。

PCで情報を探る筆者

へぇ、SHARPって扉の開く向き自在なんだ

続いて、YouTubeの冷蔵庫レビュー動画をチェック。ブログよりもさらにリアルに使用感が伝わってきます。時代は変わってきたなぁ。

最新の冷蔵庫技術に感動する筆者

ドア部分にホコリがたまらない設計、着眼点がクール!

しかしながら、決定打がありません

ネット情報では、棚の高さや、ドア部分の棚の大きさなど、肝心の「日本酒が入るか?」がまったくわからないのです。

とりあえず良さそうな冷蔵庫はいくつかメモしたので、無限の選択肢からしぼれたのは成果と言えるでしょう。

個々の取扱説明書には具体的なサイズが記載されているのかもしれませんが、実物を確かめたほうが手っ取り早いので、いざ家電量販店に行ってみましょう!

②実物を見てみる

大きな家電量販店に行けばたくさん冷蔵庫があるだろうということで「ヨドバシカメラ マルチメディアAkiba」さんにやって来ました!

ヨドバシカメラマルチメディアAkiba前でジャンプする筆者

久しぶりのアキバ!

 広い、数が多い、ここに来れば間違いないという安心感があります。

冷蔵庫の群れ

壮観 

お、ネットで目星をつけていた冷蔵庫がありました!

早速持ってきた四合瓶を入れてみましょう。

(※ヨドバシカメラ マルチメディア Akibaさんに許可いただきました)

入らない四合瓶

あれ、入らない

仕切りを外すと四合瓶は入りますが、棚数が減って弁当やジュースがほとんど入らなくなってしまいます

気を取り直して、お次はこっちの冷蔵庫に!

入らない四合瓶その2

こっちも入らない

……候補にあげていた冷蔵庫に、四合瓶をことごとく弾き返されてしまいました。

改めて、四合瓶のサイズの微妙っぷりを痛感します。

やはり、一般的な冷蔵庫で、かつ四合瓶がスムーズに入る冷蔵庫なんてないんだろうか……。

冷蔵庫に四合瓶を入れている筆者

酒瓶抱えてひたすら冷蔵庫を開け閉めする一般大学院生

ところが、諦めずにひたすら試した結果、ついにその瞬間が訪れました!

冷蔵庫に四合瓶が入った!

すぽっ……

入りました……入りました‼︎

これです、求めていた「らくらく感」はこれです!

四合瓶を入れながら笑顔の筆者

難なく入る!

ついに見つけた「らくらく四合瓶が入る一人暮らし用冷蔵庫」は、「AQUA社の AQR-20K」

この日、手当たり次第に冷蔵庫を試してみましたが、これほど難なく入るものは他にありませんでした。また、酒用以外のスペースも十分です。

冷蔵庫の前でガッツポーズをする筆者

ついに見つけた! 

いざ購入&設置!

しかし、AQUA社のAQR-20Kは店頭販売価格54060円。今回の予算は30000円なので、かなりオーバーしています。

というわけで、某フリマアプリで中古アイテムを狙わせていただくことに。ごめんなさい、ヨドバシカメラ マルチメディア Akibaさん。

業務用冷蔵庫と二戸さん

代わりに二戸さんが専用冷蔵庫を購入しました 

ちなみに一人暮らし用とはいえ、冷蔵庫は大きな家電なので、配送料が含まれているか、設置サービスが付属するかなど諸条件には注意しましょう!

スマホを見つめる筆者

張り込み開始

さすがに都合よく出品されてはいません。

粘って数日後……

暗闇でスマホを見つめる筆者

粘ります。

約27000円で美品っぽいもの、来ましたぁっ!

迫真の表情でスマホと向き合う筆者

即購入!

張り込みが功を奏し、ついに購入できました!

出品者は中古家財を取り扱う業者の方だったため、大学構内の研究室前にトラックで来てくださり搬入、設置までしてくれました。ありがたいです。

トラックを誘導する筆者

トラックの誘導なんて初体験かもしれない

そしてついに、研究室に念願の冷蔵庫が到着しました!

冷蔵庫

どーん。

ほどほどに大きいがデカすぎない。

美品なうえに、カラーも室内の雰囲気と調和している。

嗚呼、すばらしい

冷蔵庫に寄りかかる筆者

ご満悦。

ちなみに後日、搬入したことを知らずに研究室にやってきた後輩は、冷蔵庫の存在に気づかないまま作業していました。そこで私が「ほらここ、冷蔵庫だよ」と言うと、暗殺者に背後を取られたかのように驚いていておもしろかったです。部屋の雰囲気と一体化していることがわかる非常にありがたい反応でした。

冷蔵庫にらくらく入る四合瓶

もちろん、らくらく入ります。

まとめ

らくらく四合瓶が入る一人暮らし用冷蔵庫が欲しい!という高望みからはじまった企画でしたが、見事そのニーズに合致する冷蔵庫と出会うことができました。ここで改めてポイントをおさらいしたいと思います。

【ポイント】

・四合瓶をストレスなく入れるには棚の高さが32.5cm以上ほしい

・他の食品と共生するには、酒用の棚以外にも2つ以上棚がほしい

・サイズを確認する際は、実店舗でテストさせて頂くと非常にわかりやすい

・中古だとかなりリーズナブルに入手できる(大人は専用冷蔵庫をポンと買える)

・苦労して選び抜いた冷蔵庫は愛おしい

四合瓶を想定しての設計とは微塵も思いませんが、こんなニッチな欲望にもこたえてくる企業の努力、守備範囲にはつくづく脱帽させられます。ありがとうございます……。

四合瓶で満ちた冷蔵庫と笑顔の筆者

やりました!

専用冷蔵庫を買うほどじゃないけれど、食品も四合瓶も難なく入る冷蔵庫が欲しいという一人暮らしの方や、日本酒に興味のあるフレッシャーズにとっては、現時点でAQUA社のAQR-20Kはベストな選択肢と言えるのではないでしょうか。

ワインも入る冷蔵庫

ワインも入りました!

 

榎本康太

榎本 康太

SAKE Streetメディアインターン生

酒づくりと地域づくりを研究しながら、「研究資料」と称して日々酒を飲む大学院生。編集長である二戸さんのもと、インターン生として記事の入稿や企画などに関わっています。同人サークル「一本歯下駄は今日も行く」としてコミケに出展し日本酒レビュー本を頒布しています。