2026年2月、新潟の名門酒蔵・妙高酒造の新ブランド「妙髙山 UCHOTEN」の完成を記念したイベント『一合目のUTAGE』が開催されました。
酒ストリートでも、この新銘柄立ち上げプロジェクトのクラウドファンディングをお手伝いをさせていただき、当日は運営サポートも兼ねながらイベントに参加してきました。
今回のブログ記事では、会場のリアルな熱気と、200年超の歴史を持つ蔵に生まれた新ブランドが追求する価値をお伝えします。
幅広い層を惹きつける「妙高山」の魅力

妙高酒造は1815年(文化12年)創業、200年を超える歴史を持つ新潟の名門。そこで醸される「妙髙山」は、酒造りが盛んな新潟県のなかでも銘酒としての地位を確立しており、日本酒好きにはよく知られた存在です。
強力なブランドである「妙高山」。その高い山を越える「頂の、その先へ」というコンセプトで、妙高酒造が満を持して送り出す新たなプレミアムラインが「妙髙山 UCHOTEN」です。
2月2日、月曜日の夜。会場となった東京・清澄白河の「ぽんしゅホール」に、クラウドファンディングの支援者としてこのプロジェクトを支えた人々が集まりました。36年ぶりの杜氏交代、200年酒蔵の新銘柄、という話題性からか多彩な参加者が集まっており、普段そこまで頻繁には日本酒を飲まないという方も。

ぽんしゅホールの冷蔵庫を妙高山がジャック!
一方で、「ほぼ全種類飲んでいます」「自宅でも買うし、お店でも飲みます」という筋金入りの妙髙山ファンの方もしっかり参加しています。ファン層も、長年の飲み手から若いファンまで幅広く参加しており、世代を超えて愛されるブランドであることが伝わってきます。
乾杯の合言葉は、もちろん「頂の、」「その先へー!」。参加者全員の声が響き渡り、宴が幕を開けました。

歴史ある蔵元の新たな挑戦「妙髙山 UCHOTEN」
今回の新ブランド立ち上げプロジェクトにあたって、中心人物となった妙高酒造の担当・集治さんが一貫して意識していたのは、「デザインではなくブランドをつくる」ということ。
これまでの日本酒にはなかった目を引く美しさを持ちながら、奇抜さは一切ない。伝統的な銘酒としての風格と、ブランドのモチーフである妙高山とのつながりが一目で伝わってくるデザイン。

「UCHOTEN」という名前には、世界の中心にそびえる山(妙高山の別名である須弥山)の、最も高みにある場所、という意味を込め、新ブランドで表現したい価値を研ぎ澄ませてきました。

単に見た目を整えるのではなく、ストーリーとコンセプトを含めた"ブランド"として、この銘柄を作り上げていく。イベント前半のプレゼンテーションで熱く語る集治さんの言葉に共感が集まり、会場全体の一体感を生み出していました。
「妙髙山 UCHOTEN」の味わいと制作秘話
このイベントの主役となったのは、もちろん新ブランドの第1弾商品である「妙髙山 UCHOTEN 純米大吟醸 越淡麗 生原酒」。
生原酒らしいフレッシュさとダイレクトな味わいをアタックに、立ち香ではほどよいバランスで、含み香では奥行きを感じる吟醸香がふわりと広がります。さらに、後口のキレも見事に両立。「にいがたの名工」として全国の酒蔵にその名が知られた前杜氏・平田さんが追求してきた「気品のある味わい」が体現された一杯でした。

会場では、このお酒を造るなかでの制作秘話も披露されました。特に話題になっていたのは、当日その場にはいなかった新杜氏・長田さんのお話です。

36年ぶりの杜氏交代を迎え、はじめて臨む酒造りのシーズン。その中でもUCHOTENの仕込みは、特に緊張の連続だったそうです。年末、プレッシャーを抱えながらもろみに向き合う長田さんに、平田前杜氏がふと「これは良い酒になるぞ」と呟いたこと。長田さんはそれをすぐには集治さんたちに伝えず、年が明けてからようやく伝えたこと──真摯にひたむきに酒造りに向き合う長田さんのキャラクターと、それを見守る平田さんとの関係性が伝わるエピソードに、会場からは質問も飛び交い、関心が集まっていました。

お酒が美味しくなるエピソードに加え、ぽんしゅホールさんの美味しいおつまみもあいまって、参加者の盃もどんどん進んでいきます。初めて会った人同士でも、テーブル間でお酒を交換したり、その味わいについて語り合ったりと、和やかな時間が流れていきました。
白熱の「利き酒クイズ」!
この日一番の盛り上がりを見せたのが「利き酒クイズ」。赤・青・黄の3つのカップに入ったお酒がそれぞれどの銘柄か、参加者全員で当てる企画です。配られた回答用紙は馬券風デザインという遊び心に、会場の期待も高まります。

お酒が配られると、近くの席の方と「これは香りが違う」「こっちがあれかな?」とワイワイ相談しながらのシンキングタイムに、まずは一盛り上がり。

正解発表では、妙髙山ファンの3名とともに、特別ゲストとして参加してくれた唎酒師タレント・緑川静香さんが見事に全問正解!やはり日頃から飲み込んでいる方の舌は確かです。

全問正解で唎酒師の力を見せつけた緑川さん
一方、イベント中、それぞれのお酒の特徴をわかりやすく解説してくれていた蔵の営業担当・長尾さんは1問不正解。解説の合間に「僕は、実は下戸なので……」とハードルを下げていたこともあり、会場からは「やっぱり!」というツッコミが飛び交い、参加者と造り手の距離を縮めていました。

分かりやすくお酒の味を解説してくれた長尾さん。直後にいじられ役になるとは……
造り手と飲み手が共に創る、新しい日本酒の楽しみ方と価値

イベントの締めくくりにも、「頂の、」「その先へー!」の合言葉とともに乾杯。
歴史ある蔵の新しい挑戦を、みんなで応援する。造り手と飲み手の距離も近づけながら楽しむ——そんな、熱気と温かさを感じるイベントでした。
妙高酒造さんの「妙髙山 UCHOTEN」クラウドファンディングプロジェクトは、CAMPFIREにて2月15日に募集を終了し、見事目標を大きく上回りしました。今後はUCHOTENの第2弾・第3弾と新たな挑戦が続いていきます。
UCHOTENが話題を呼ぶことで、古くからのファンと新しいファンが混ざり合い、従来からの「妙髙山」の人気もさらに高まっていく——そんな未来が楽しみになりました。






































