みんな大好き秋刀魚の塩焼き。今年は秋刀魚の値段が上がっていると聞きますが、それでも秋になるとやっぱり食べたくなる、国民的なお魚です。
意外なことに、こんなにポピュラーな料理なのにまだ記事にしていなかったんですね。というわけで、満を持して「秋刀魚の塩焼き」に合う日本酒を探っていきます。
秋刀魚の塩焼きにはどんなお酒が合うのか?
ポイント①迷ったらとにかく辛口を
秋刀魚自体はそれほど味の重い魚ではないので、合わせるお酒も軽やかな辛口がファーストチョイス。とりあえず、わかりやすい辛口を選んでおけば及第点は狙えます。塩をしっかり効かせることで、辛口酒の隠れた甘みが引き立つ効果もありますね。
ところで、秋の旬に合わせるとなれば、ひやおろしを思い浮かべがちです。しかし、典型的なふんわり柔らかいタイプのひやおろしと実際に合わせてみると、全体の輪郭がぼやけてしまう印象でした。旬に寄せたい気持ちはわかるものの、ペアリングとしての完成度は上がりにくいのが正直なところです。
ただし、今回検証に使った秋刀魚は、非常に脂の乗りが悪かったことは記しておかねばなりません。今年の秋刀魚はどうにも身が痩せててあっさりなんですよね。しっかり脂の乗った秋刀魚であれば、ひやおろしのようなほわっと柔らかいタイプでも、だいぶ相性は良くなると思います。
ポイント②フルーティー系には、大根おろしと柑橘で
基本的に、魚とフルーティ系日本酒の相性は悪いです。魚の臭みと吟醸系の甘い香りがぶつかって、逆に生臭さが強調されてしまうのです。
それでも、淡白な塩焼きであれば距離は比較的縮めやすくなります。そして、さらに大事なポイントとして、たっぷりの大根おろしと柑橘の果汁を忘れちゃいけません。
柑橘の香りとフルーティな日本酒の香りが結びついて、一気にナイスペアリングに変貌します。魚とフルーティ系が合わないなんて誰が言ったんだ!
ポイント③肝を捨ててはなりません
嫌いな人も多い肝ですが、酒飲みは概ね好みますよね。肝には濃い酒を受け止めるパンチと味の濃さがあります。合わせたお酒が少し重いと感じたら、身と肝を一緒に食べてみると味のバランスが整います。量は適宜調整してください。これは小技として覚えておきましょう。

検証中の様子
秋刀魚の塩焼きに合う日本酒4選
福司 本醸造 辛口
淡麗辛口ながら、柔らかい口当たりが最高に好き。このお酒は本当に魚と相性がいいですね。理屈を考えるのがバカバカしくなるくらい素直に合います。
特別な調整をしなくても、塩気がお酒の甘味を引き立ててくれます。
浅間嶽 純米吟醸 辛口
福司より少しだけ味に厚みがある辛口酒です。浅間山の伏流水を使った硬水仕込みらしい、しっかりとしたキレが特徴。
そこそこ厚みもあるので、脂の乗った秋刀魚や肝との相性もバッチリ。もし酒が少し濃く感じたら、肝を一緒にひとかけら。パンチが出て、ちょうどいいバランスに落ち着きます。
LIBROM Pulcino ゆずのおさけ
アルコール度数3%のクラフトサケ。ゆずの果汁をそのまま飲んでいるような軽さ。
甘さは控えめでドライなので、秋刀魚に直接柑橘を絞っているような感覚で楽しめます。実際に秋刀魚の方にも柑橘を絞ると、味わいの共通項が出て、より一層距離が縮まります。よく冷やして合わせるのがおすすめです。
飛鸞 にこまる (一回火入れ)
大人気の定番酒。フルーティーでジューシー、いわゆるモダンタイプの一本です。
正直そのままだと秋刀魚との相性はもう一歩ですが、すだちやレモンを添えるだけで印象が一変します。ここは思い切ってがっつり柑橘を効かせましょう。
まとめ
結局のところ、無難に合わせやすいのは、典型的なザ・辛口のお酒ですね。ボディはライトなタイプがおすすめです。
秋刀魚の脂の乗りによって、合うお酒も多少変わってくるのが難しいところですが、そこは肝と大根おろしで各自調整していけば大丈夫です。つまり、お酒のボディが重ければ肝を足す。逆にお酒が軽すぎたら大根おろしを増やして秋刀魚の方の味を弱める。
ペアリングというのは、お仕着せではなく、こうやって自分で調整できるのが楽しいんですよ。あまり気負わずにいろいろ試してみてください。









































